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カツラの葉っぱ 大好き!

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鼠つながり

<「鼠つながり」>
図書館で『さんぽで感じる村上春樹』というビジュアル本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると、各作品で取り上げた場所の写真が載っているわけで、自分が抱いていたイメージと合っていたり、違っていたりで・・・
我ながらミーハーな面白さがあるのです(笑)

ところで、この本に登場する「鼠」があちこちで顔を出すので・・・それらを集めてみました。
・『さんぽで感じる村上春樹』(2014年刊)
・『カウボーイの米国史』1(1989年刊)
・『風の歌を聴け』(1982年刊)



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【さんぽで感じる村上春樹】


ナカムラクニオ×道前宏子著、ダイヤモンド社、2014年刊

<商品説明>より
村上春樹作品の舞台を散歩しながら、作品が生まれた場所や作家の愛した景色を訪ねるーそれが本書「村上春樹文学さんぽ」です。“歩く”ことで作品をより深く味わうことができ、五感で作品を楽しめるようになります。本書ではあらすじや人物相関図、春樹の名言などを、写真と地図を使って、わかりやす丁寧に解説します。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると、各作品で取り上げた場所の写真が載っているわけで、自分が抱いていたイメージと合っていたり、違っていたりで・・・
我ながらミーハーな面白さがあるのです(笑)

rakutenさんぽで感じる村上春樹



村上春樹文学の源流といえば「風の歌を聴け」であるが・・・
その「風の歌を聴け」さんぽを、見てみましょう。
p13~18
 1970年の夏。東京から故郷の神戸に帰省している「僕」の18日間が断片的に語られる物語。登場人物は、大学生の「僕」と裕福な家に生れた「鼠」、そして小指のない女の子、中国人「ジェイ」がバーテンダーをしている「ジェイズ・バー」が主な舞台です。

■ジェイズ・バー
 村上春樹初期3部作『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』に登場するバー。中国人バーテンダーのジェイが経営しています。

 実際には存在しない架空のお店ですが、1981年に映画監督、大森一樹さんによって映画化された「風の歌を聴け」の撮影で使われた三宮のバー「ハーフタイム」はイメージ通りのお店です。
三宮の「ハーフタイム」
■古い図書館
 猿の檻がある「打出公園」の裏に石造りの洋館が見えます。ここが「古い図書館」として小説に登場する、芦屋私立図書館の打出分室です。村上春樹さんが少年時代によく通った場所で、村上さん本人も、個人的に一番好きだった図書館だと語っています。

■「真夜中のカーボーイ」
 村上春樹初期3部作には「鼠」という人物が登場しますが、これはアメリカンニューシネマの名作「真夜中のカーボーイ」の影響かもしれません。

 テキサスのジョーがニューヨークへ出て、男娼として一攫千金を狙う物語。そこで出会った足の悪い男「鼠(ラッツォ)」と親友になります。しかし、南へ向かう長距離バスの中で鼠は死んでしまい、喪失感だけが残ります。

 ラジオを聞いているシーンや、男2人の友情物語である部分など『風の歌を聴け』を思わせます。

■東京に帰る夜行バス
「僕」は、夜行バスの切符を買い、待合室のベンチで街の灯を眺めます。三宮駅から東京行きの夜行バスが出ています。
 バスに乗り込み、ジェイからもらった温かいフライドポテトを食べながら<あらゆるものは通りすぎる>とセンチメンタルな気分に浸ります。

 風の歌が聴こえてくるようなラストシーンです。

なお、残念ながらハーフタイムは2017年12月をもって閉店とのことでした。

『さんぽで感じる村上春樹』3:「風の歌を聴け」さんぽ
『さんぽで感じる村上春樹』2:海辺のカフカ
『さんぽで感じる村上春樹』1:ねじまき鳥クロニクル
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<『カウボーイの米国史』1>
図書館で『カウボーイの米国史』という本を、手にしたのです。
先ごろモームの『剃刀の刃』を読んだのだが、物語の背景がちょうどカウボーイが出てくる米国だったので、カウボーイの歴史に興味が湧いたのです。



【カウボーイの米国史】


鶴谷 寿著、朝日新聞社、1989年刊

<「BOOK」データベース>より
西部劇に登場するカウボーイと現実のカウボーイはどう違っていたか!カウボーイのすべてをたどる。

<読む前の大使寸評>
先ごろモームの『剃刀の刃』を読んだのだが、物語の背景がちょうどカウボーイが出てくる米国だったので、カウボーイの歴史に興味が湧いたのです。

amazonカウボーイの米国史


『カウボーイの米国史』1
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【風の歌を聴け】
風
村上春樹著、講談社、1982年刊

<出版社からの内容紹介より>
1970年の夏、海辺の街に帰省した〈僕〉は、友人の〈鼠〉とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、〈僕〉の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。

<大使寸評>
神戸、芦屋あたりが舞台だから土地勘もはたらくし、ものうく軽い、この都会的センスがいいね♪

Amazon風の歌を聴け


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